Re: 質問致します。 投稿者:N.I 投稿日:2018/09/01(Sat) 23:17 No.5686

ホームページ、たいへん参考になっております。

ところで、2点質問させて頂きます。

1)湯シャン(シャンプーを使わない)などがよくメディアで取り上げられています。

お湯だけのシャンプーは薄毛にとってどうなのでしょうか。

2)シャンプー時に、頭皮洗浄ブラシ(例えば***ス 頭皮洗浄ブラシ 、h** for ***ヘッドスパブラシなど)
を使うことが多いのですが、どのようにお考えでしょうか?

使い方によっては良いものであると考えて良いでしょうか?


ご多忙中たいへん恐縮ですが、ご教示いただけましたら深甚です。


Re: 質問致します。 投稿者:板羽忠徳 投稿日:2018/10/07(Sun) 01:44 No.5696

この質問は業界誌に連載しているものと同じような内容でしたので、以下をアドバイスとしたいと思います。

あなたは下着や衣類などをお湯や水だけで洗っているでしょうか? お風呂に入った時は石けんなどを使わないで体を洗っているでしょうか?
また、歯磨きは歯ブラシに水だけつけて磨いているでしょうか。

もしこれらの時に洗剤や歯磨き粉などを使わないでやっているのであれば、湯シャンを続けていても(汚れに対して気にしていないのであれば)良いでしょう。ですが、少し汚れについて考えてみて下さい。

頭部に付着する汚れには体内から分泌される皮脂、汗、フケ、毛屑、老廃角質や、外部からの化粧品などの油脂類、化学物質、大気中のごみやほこり、排気ガスの粉塵、かび、細菌類、胞子、種子類などがあります。

これらの汚れが混然一体となって毛髪や頭皮に強固に付着しています。
これらの汚れには水溶性の汚れもあれば非水溶性の汚れもあります。

そして、これらの汚れが毛髪や頭皮と汚れとの間で、分子間吸引力(粘着性)によるもの、電気的引力(イオン的に付着)によるもの、化学結合によるもの、機械的にからみついているもの、毛髪内に汚れが浸透、拡散して付着しているものなどさまざまな形で毛髪や頭皮に付着しています。

さあ、このような汚れなどをお湯や水だけで落とすことができるかというと、NOなのです。
家庭内の汚れであれば、高圧高温のスチームを頑固な汚れに噴射して剥がし取ることができるのですが、スチームクリーナーの場合、ボイラー式にしろパネル式にしても頭に使ったら大火傷を招いてしまいます。

湯シャンにしたら抜け毛が減ったように感じるというのは、実際にはきちんとデータをとって検証したものではなく、「そう感じていたい」という心理状態が働いていることと、抜け毛は3〜4カ月前に準備されたものが、新生毛が伸びて来ると押し出されるように抜けるので、3〜4カ月以上続けてみないと湯シャンに変える前に準備されたものが抜けているので、本当に抜け毛が減っているのかは分からないのです。

極端な話ですが、もし湯シャンをした全ての人の抜け毛が減るのであれば、石けんやシャンプーが開発される以前にはハゲている人はいないことになってしまいます。

シャンプーで洗っていた頃より抜け毛が減り、赤みもある程度よくなってきたという人も居ますが、この場合はその頃使用していたシャンプー剤が頭皮には合わなかったことが考えられます。

シャンプー剤の何らかの成分が合わなくて抜け毛が多かったのが、湯シャンにしたことによって刺激が減って抜け毛が少なくなったのかも知れません。

抜け毛の数は食事内容、健康状態、精神状態、お手入れの状態、季節などにより変動し、9〜10月頃が一番多く3月頃が一番少ないというデータもあります。

今頃の季節に湯シャンにした場合、始めた頃はまだ多く抜けているのは秋口の抜け毛で、湯シャンを続けて本格的な秋になった頃には次第に抜け毛が減る時期に入るため、自然に減ったのを効果と思っているような場合もあります。

いずれにしても汚れはシャンプーでないと落ちないものがあること、毛穴奥の雑菌は普通のシャンプー剤やシャンプーのやり方ではなかなか落ちないのです。

湯シャンを続けていると、毛穴内部の古い皮脂がとり除かれないために、過剰になり過ぎた常在菌や雑菌などが多くなり、頭皮環境を悪化させてしまい抜け毛が多くなることがあります。

乾燥しやすい頭皮やアレルギーがあるような場合には、一定期間湯シャンにして様子をみるのも良いでしょう。

雑菌の状態は培養して観察することもできますが、アクネ菌などを簡単にチェックするには「クリオネ検査」で観察することができます。

ハリウッド女優は「ノープー」(ノーシャンプー=湯シャン)がトレンドだなどと言われていますが、チェックしてみれば雑菌だらけのことと思います。

シャンプー剤も症状に合わないものを使うと刺激になるものがあることや、シャンプーのやり方が間違っていてシャンプー時の太い毛が抜けることばかり気にしてソッと洗ったり、新生毛を引き抜いているのに気がつかない人が多いです。

特にお湯だけで洗っているような場合、髪と髪がこすれ合った時の滑りが悪いため必要以上の力が加わりやすく抜け毛が多くなってしまうこともあるのです。

特に生えてきたばかりの新生毛に負荷がかかってしまうと簡単に抜けやすく、抜けてしまうとまた約4カ月後にならないと生えてこないためますます薄くなったように感じてしまうこともあるのです。

このような状態を繰り返しているとなかなか太い髪に育たなくなってしまい、しだいに薄毛に見えるようになってしまいます。

このようにシャンプーや湯シャンにはメリットもあればデメリットもあることから、その時の症状、目的、条件などにより洗い方を選ばなければなりません。

シャンプーが無かった時代から、石けんで洗うようになり、そしてシャンプーになっていったのは「なぜ」と考えれば、どうするべきかは分かると思います。

シャンプーブラシですが。ブラシ面(ブリッスル)にイボのような小さな突起(3,4個ついているものが多いです)がついているものは避けて下さい。

突起がある方が頭皮をしっかりとキャッチしやすいのでマッサージ効果は上がりやすいのですが、この突起が新生毛に負荷を与え、引き抜きやすくなってしまいます。

ブラシの硬さがほ乳瓶の乳首くらいの硬さを持ち、毛穴内部の過剰な皮脂やアクネ菌などをきちんと除去するものでなければなりません。

形状としは、横から見てブリッスルが「円錐形」のものが良いと言えます。先端のとんがりは毛穴内部の過剰な皮脂や雑菌を掻き出し、負荷がかかったような場合は先端が曲がって抵抗をやわらげるので、新生毛も引き抜かれなくなります。


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