先日は大変お世話になりました。
またお伺いしますのでこれからもどうぞよろしくお願いします。
先日お話しいただいた「パーマ剤の1液が頭皮に付いて乾燥を引き起こす」という点について質問があるのですが、
パーマ剤の1液が頭皮に付かないようにスポンジで吸い取るとは言っても、全く頭皮に付かないようにするというのはやはり難しいように感じてしまったのです。
そこでこの点は「なるべく付かないようにしたほうがいい」というくらいの気持ちでスポンジで余分なパーマ液を吸い取りながら作業した方がいいですか?
また、別な方法としてあらかじめ中間や毛先にパーマ液をつけて、なるべく頭皮にパーマ液が付かないように巻くというアイディアも浮かびました。
それから気を付けていてもパーマ液が頭皮に付いてしまった時の対策として、ひこう性脱毛にならないようにするためにルイザプロハンナシャンプーの使う量を多くするということは、ひこう性脱毛対策になり得ますか?
p.s
現状維持目指して頑張ります!
アドバイス返信が大変遅くなり申し訳ありません。
パーマ剤1剤を全く頭皮につけないで塗布するということは難しく、1剤に粘性を持たせたり、アイディアのようにワインディング前に注意しながら塗布をしておいてワインディング後は塗布しないなどの方法が試みられましたが、この場合は中間水洗をおこなってから2剤塗布をしないとかかり方にムラができたり、かかり方が弱くなってしまうことがあり、全く頭皮に流さないように塗布して完璧にかけることは不可能に近いということで、おっしやるとおり「なるべく付かないようにした方が良い」ということです。
頭皮に1剤が流れそうになったり、流れたような場合はスポンジやシェービングテックスなどを水で湿らせてからきつく絞って用意しておいて流れたら吸い取るということで、できるだけ1剤は頭皮につけなようにすることが大切です。
パーマ剤が頭皮についてしまったような場合、2剤を毛髪だけでなく頭皮にもつければ1剤と2剤の反応では
1剤の還元では
@酸素を失うA水素と化合するB原子やイオンが電子を得る が起こります。
(−S−S−)+2HS−CH2−COOH
毛髪中のシスチン結合 1剤中のチオグリコール酸
S−CH2COOH
(−SH SH−)+ |
システィン残基 S−CH2COOH
ジチオジグリコール酸
↓↓
2剤の酸化では
@水素を失うA酸素と結合するB電子が失われる が起こります。
(−SH SH−)+2NaBrO3 → (−S−S−)+3H2O+NaBr
システィン残基 臭素酸ナトリウム シスチン結合復元 水 臭化ナトリウム
SH・CH2・COOH+NH4OH → SH・CH2・COONH4+H2O
チオグリコール酸 アンモニア水 チオグリコールBアンモン 水
このようになり、水ができ、他はガスとなって飛んで行きますが、 長時間つけたままにしておくと化学変化が起こり硫化水素が発生したりランチオニン結合ができて臭いが強くなったり、髪の毛が傷みやすくなりますので、パーマ処理後はお湯で良く洗い流しておくことが大切です。
通常はパーマ処理後はお湯で洗い流すことで良いのですが、臭いが残るようでしたならルイザプロハンナシャンプーで洗い流せば良いでしょう。
*シスチンがチオグリコール酸中の水素と反応してシスティイン残基とジチオジグリコール酸になるところの化学式がズレているようです(修正してもズレるようです)。要はパーマがかかった後は水とガスになるということです。
パーマ液塗布の際に、板羽さんからアドバイスいただいたシェービングテックスを使うやり方がとてもやりやすかったです。
パーマ液を持つ手と反対の手でシェービングテックスを持ち、パーマ液が流れないようにカバーしながら作業してみました。
アドバイス頂きありがとうございます。
また何かありましたらよろしくお願いします!